日本時間2月10日早朝から競技がスタートする四大陸選手権2023。
公式練習に参加した日本勢が、高地での苦労を語るも、今シーズン負けなしのりくりゅうペアは"不思議なおまじない"で乗り切り、さらに技に磨きをかける姿に、期待の声が寄せられています。
アイスダンスのかなだいカップルと小松原夫妻組以外は、8日から始まった公式練習に参加した日本勢。
中でも、今大会の優勝に最も近いと言われているりくりゅうこと、三浦璃来選手と木原龍一選手は、大きな注目を集めており、メディアがこぞって取材を敢行。
今大会の会場となるアメリカ・コロラドスプリングスにあるブロードモアワールドアリーナは、1,800mという高地にあるため、酸素が薄いことや空気抵抗が少ないことなどから、他競技では好記録が生まれやすい環境ですが、フィギュアスケートには向かないとの声も…。
このことに対し、公式練習に参加していた渡辺倫果選手は、「一瞬意識が飛んだ」と語り、千葉百音選手は「息も上がりやすいが、ジャンプも高く上がる」と調整の必要性を述べ、吉田陽菜選手は後半の体力面の心配を語ってくれていました。
そんな中、りくりゅうの2人は最初の公式練習で好調を見せ、手応えを実感。
特に三浦選手は、練習拠点のカナダでの練習よりも良い動きを見せていたとのことで、木原選手は「高地でも何も心配はない!」と力強く宣言してくれていました。
2回目の公式練習では、ショートプログラム「You’ll Never Walk Alone」の曲かけを披露し、日本だと富士山の五合目に相当する厳しい環境とは思えないほどのキレのある、息ぴったりの動きを披露。
スロージャンプなどは省きましたが、その後、単独で技を確認。
リフトはこれまで通り、力強く安定感抜群で、スロージャンプに関しては、今シーズン見てきたジャンプの中で、一番高さのある美しい曲線を描いていたのではないかと感じるほどの出来となっており、これまでしっかりと調整が行なわれていたことが分かりました。
ジャンプに関しては、空気抵抗が少ない分、高く跳び上がってしまうこともあるそうですが、2人にとっては好材料となっていたようで、体力面に関しては、三浦選手はメディアに対し「私は思い込みが激しいので、高地は『辛い、苦しい』って思ってた」というイメージを告白。
しかし、「彼(木原選手)から、『酸素あるから大丈夫だよ』と言われて、乗り越えられると思います」と、またも木原選手から飛び出した体育会的発想の"不思議なおまじない"によって、高地というハンデを好材料としているようでした。
そんな2人は、10日4時半から行なわれる抽選会により、ショートプログラムの滑走順が決定。翌11日3時40分からのショートプログラムで、その成果を披露することとなっています。