フィギュアスケートジュニアGP第2戦オストラヴァで、好スタートを切っていた日本勢。日本時間9月6日夜から翌日の明け方にかけ、アイスダンスRDとペアと男子のFSが行なわれ、かほゆうの鮮烈JGPデビューに、さえルカのガッツポーズなどが飛び出しています。
今大会のアイスダンスには、日本からジュニアGPデビューとなる山下珂歩選手と永田裕人選手のかほゆうが参戦。カラフルで目を引く衣装で登場した2人は、いきなりレベル4のリフトで観ている方々の視線を釘付けにすると、その後も息の合ったスケーティングで魅了。
昨年の国際大会を経て一段と技に磨きがかかった2人は、トップスピードを保ちながら技を繰り出しフィニッシュ。このRDには51.24点が与えられ出場19組中6位となると、ファンの方々からは2人のジュニアGPデビューでの6位発進に称賛の声が寄せられていました。
この2人の素敵な演技の後に登場したのは、前日のSPで7位通過となっていた清水咲衣選手と本田ルーカス剛史選手のさえルカペア。ファンの方々が「ジュニアGPでアイスダンスとペアの両方が観られるとは…」と感傷に浸っていると、そんな方々も驚きの演技が…。
冒頭のツイストリフトで魅せた2人は、月の光の曲に乗りエレガントかつ力強いスケーティングと技を次々と披露。前日から修正されたデススパイラルなどで魅せ、笑顔のガッツポーズが飛び出した演技には91.33点が与えられ、3位とわずか1.25点差の最終4位と大健闘。
この日本の2組に感化されたのか、続く男子FSに登場した蛯原大弥選手も自己ベストを更新する演技を披露。前日に最後のフリップが抜けてしまい7位通過となっていた蛯原選手は、冒頭のトリプルアクセルでミスがあったものの、その後崩れず次々とジャンプを成功させます。
また持ち前の流れるようなスケーティングでアバターの世界観を存分に表現すると、最後のフィニッシュの際にたまらず飛び出したガッツポーズ。このFSだけなら4位の演技で総合202.78点と得点を伸ばすと、順位を二つ上げ最終5位でジュニアGP初戦を終えていました。
そして前日2位通過となり、昨年の世界ジュニアメダリストに挟まれていた西野太翔選手が29番滑走に登場。世界のトップスケーターと張り合うという緊張もあったのか、冒頭の4回転サルコウで転倒があると、中盤のトリプルアクセルでもミスが出てしまった西野選手。
それでも最後まで諦めることなく滑り切った西野選手には、会場から大きな拍手が送られており、総合200.23点で6位という結果に笑顔はなく、キスクラでコーチに慰められながらも、きっと心の中では今回の経験を活かし次戦以降のリベンジを誓っていたことでしょう。
日本では夜から翌日の朝にかけての競技となっており、この日本勢の熱い闘いを最後までご覧になっていたファンの方々からは、カップル競技への期待や男子の激しい表彰台争いなどがつぶやかれていました。