
現在練習拠点のあるカナダで、ミラノ五輪に向けた新プロ習得などに励んでいるりくりゅうペア。そんな2人の活躍を温かく見守り支えてきた中京大学から、4月に三浦選手が表敬訪問した際の記事が投稿されており、三浦選手の素晴らしい人間力などについて称賛しています。
中京大学やスケート部から報じられたこの記事。この中で三浦選手が4月末に大学を表敬訪問したこと、そこで学長から卒業証書などを受け取ったことなどが報じられており、「シーズン前半は結果を求めすぎていたため少し苦しい時期もありましたが、全日本選手権後に気持ちを立て直すことができ、シーズン後半には自分たちらしく滑ることができました」と今シーズンを振り返り、カナダを拠点としながら学業も両立してきた貴重な体験だったことなども語ってくれています。
そんな三浦選手の今シーズンの輝かしい活躍が称賛され、「三浦選手はカナダで練習を重ねながら、日本に帰ってきた際には教授や仲間とのコミュニケーションをしっかりとっていました。その人間力がペアの信頼関係の構築につながっているのではないかと思います」などと大学側から評され、五輪での活躍も期待されていました。
三浦璃来選手表敬訪問「競技と学業の両立」https://t.co/9fqOtcEnQC pic.twitter.com/KgRi74OwE9
— チュースケ【中京スケート部】 (@chukyo_skate) 2025年5月22日
何より信頼関係が大事なペア競技において、今回の訪問でも最強のパートナーである木原選手との関係についても評価された三浦選手。2人の信頼関係を理解していく上でその鍵となる要素は多岐にわたり、喜びも苦しみも分かち合いながら深く強固な信頼関係となったのでしょう。
りくりゅうとして世界を舞台に活躍する2人が、運命の出会いをしペアを結成したのは2019年。それ以来、文字通り『一心同体』となって数々の偉業を成し遂げてきた2人ですが、ペアはフィギュアスケートという競技において、最もダイナミックかつアクロバティックな競技。

三浦選手は以前、シングルからペアに転向したばかりの頃、ペアならではのリフトやツイストといった大技に恐怖心を抱くことがあったことを明かしています。一方、先にペアとして活動していた木原選手がその難しさや醍醐味を伝え、経験の共有と相互理解が進んでいきました。

木原選手は三浦選手の不安な気持ちに寄り添い、決して無理強いすることなく、一つ一つの技を丁寧に、そして根気強く指導。三浦選手もまた、木原選手の豊富な経験と知識を信頼し、貪欲に吸収しようと努力した、経験に基づく相互理解が2人の確かな土台となったのでしょう。
これに加えて、コミュニケーションの徹底も重要です。2人は練習中はもちろんのこと、普段の生活の中でも密なコミュニケーションを心がけているそうで、技習得段階では、互いの感覚や意見を細かくすり合わせ、時にはぶつかり合い2人で一緒に改善策を探っています。
試合中などでも、アイコンタクトやちょっとした仕草で互いの状況を察し、すぐに励まし合う2人。特に緊張が高まる場面では、言葉を交わさずとも相手の意図を汲み取れるほどの阿吽の呼吸が強みとなっており、これは相手の心情や思考を深く理解しようとする姿勢があってこそ。

さらに困難を乗り越える中で育まれた絆も忘れてはいけません。りくりゅうは結成後すぐに世界的なパンデミックに見舞われ、練習環境の制約や大会の開催中止など多くの困難に直面。また木原選手がケガに悩まされた時期もあり、満足に練習できない日々が続いたことも…。

しかしどんな逆境においても2人は決して互いを責めることなく、常に前向きな姿勢で支え合いました。特に木原選手が休養を余儀なくされた際には、三浦選手が一人で練習を続けながら、木原選手の復帰を待ち望むという、こうした過程で2人の絆はより一層深まったのでしょう。
そして、互いへの絶対的な信頼も大事。りくりゅうペアの信頼関係を語る上で最も重要な要素と言えるこの要素は、文字通り命を預け合うような危険が伴うペア競技において、パートナーへの絶対的な信頼がなければ成立しないと言っても過言ではないでしょう。

三浦選手は木原選手が確実に支え安全に着氷させてくれると信じ、木原選手もまた三浦選手を絶対に支え、最高のパフォーマンスを発揮してくれると信じている、絶対的な信頼があるからこそ2人は難易度の高い技にも果敢に挑戦し、世界トップレベルの演技が披露できるのです。
またアスリートとしてのプロ意識と人間性も、2人の信頼関係に大きく寄与しているようです。三浦選手は若くして世界で戦う覚悟をもち、常に向上心を忘れない素敵な女性。木原選手も豊富な経験をもつベテランとして、常に冷静に状況を判断し三浦選手をリードする紳士。

互いが自身の役割を認識し、最高のパフォーマンスを発揮するために努力を惜しまないプロ意識が、互いへのリスペクトを生み出しています。加えてリンクを離れた2人は愛くるしい人間性を見せてくれ、そうしたアスリートとしての側面と人間的な魅力が2人を創っているのです。
そんな2人は4月の国別対抗戦の際、JSFからインタビューを求められ、木原選手が子どもっぽくふざけ、それを三浦選手が突っ込むという何気ないシーンがありましたが、そういった緊張の場面でも2人ならではの関係性が、2人の強さに結びついていったのでしょう。
これらの要素が複雑に絡み合い、他に類をみない強固な信頼関係を築き上げてきた2人。りくりゅうの演技が観客に大きな感動を与えてくれるのは、単なる技術の高さだけでなく、その根底にある揺るぎない信頼が、情感豊かに伝わってくるからなのでしょうね。



