11月17日から滋賀・木下カンセーアイスアリーナで開催された全日本ジュニア選手権。島田麻央選手の逆転優勝などで終えた大会後、JSFは全日本フィギュア選手権やユース五輪への推薦選手を発表するも、ファンの方々から不満が噴出する事態となっているようです。
男子シングルでは、やはり優勝候補であった中村俊介選手がショートプログラムから首位を独走し優勝。2位には、フリーで5位発進からの巻き返しを見せた中田璃士選手、そして3位には周藤集選手が入るなど、ミスがありながらも懸命に演技する選手たちの姿がありました。
そして女子シングルでは、ショートプログラムでまさかの4位発進となった島田選手がフリーで巻き返し優勝。2位には同門・木下スケートアカデミーの櫛田育良選手、そして3位には今大会初参戦の上薗恋奈選手が入るなど、こちらも見応えばかりの競技となっていました。
またカップル競技でも、さえルカペアが点数よりも成長を感じられる素敵な演技で観ている方々を魅了すると、アイスダンスのさらあつカップルも緊張感のある中、リズムダンスもフリーダンスも1位となり優勝。どちらも今後を期待させてくれる成長を見せてくれていました。
この大会後、JSF（日本スケート連盟）は公式サイトを通じ今後の競技会への推薦選手を発表。来年1月に韓国で開催されるユース五輪には、年齢制限のこともあり、今シーズンの目標に掲げてきた島田選手と髙木謠選手、男子は中田選手と垣内珀琉選手が推薦。
そして、12月にシニア選手とともに競う全日本ジュニア選手権には、男子は中村選手をはじめ8選手が選出。しかし、対する女子は島田選手ら7選手しか選出されておらず、シード枠だと思われていた島田選手を入れての男子より少ない人数に、不満の声が噴出していたのです。
元々、全日本選手権へのジュニア推薦枠は『若干名』としか表記されていないのですが、ケガの影響で10位となっていた中井亜美選手や、9位の岡万佑子選手らの推薦を期待していたファンの方々にとっては、とても残念な報告となっていたようです。
この件に関し、SNS上では「シード枠だった島田選手が今大会に参加しなければ、もしかしたら他の選手の推薦もあった？」などといった声も上がっており、全日本選手権でシニア・ジュニア合わせて30選手としてきたこれまでの流れと違う発表に、困惑が広まっています。
今回の件もそうですが、昨年までの全日本選手権後の世界選手権への派遣なども不透明なことから、一時大きな話題となりJSFが急遽声明を発表する対応となっていましたが、それらと合わせて、選手やファンの方々にとっての分かりやすさ・透明性が求められているようです。
なお、今大会の優勝者である中村選手と島田選手は、シーズン末の世界ジュニア選手権への出場も内定していますが、男女シングルの残り2人やペア・アイスダンスは今後決定されることとなっています。
