日本勢の大活躍が続いていた世界フィギュアスケート選手権2024。競技最終日となった3月24日には、アイスダンスFDと男子FSが行なわれ、プレッシャーの中闘い続けてくれた選手たちに、称賛の声とともに困惑の声が続々と寄せられています。
この前日には、アイスダンスに出場していた小松原夫婦組がFDへの進出を決めると、SPで思うような結果が出せなかった最強女子日本勢が底力を発揮。千葉選手や吉田選手が好演を披露すると、連覇を目指す坂本選手がSP4位からの大逆転で3連覇を達成していました。
そんな熱い闘いが繰り広げられる大会も、この日が競技最終日。まずはアイスダンスのFD2番滑走に小松原組が登場すると、安定感のあるリフトや夫婦ならではの息の合ったステップなどで魅了しフィニッシュすると、会場からは盛大な歓声と拍手が2人に送られていました。
この素晴らしい演技でFD17位となり、総合173.90点で最終18位と順位を伸ばすと、海外メディアに対し「友達や家族の前でスケートができて本当に良かった!この曲のテーマである『みんな愛してます❤︎』という気持ちで滑れた!」と充実ぶりを語ってくれていました。
Misato Komatsubara / Tim Koleto 🇯🇵 106.98 / 173.90
— Golden Skate (@goldenskate) 2024年3月23日
TK: “We were very happy to have been able to skate our FP here after the mistake in the RD yesterday. It was great to skate it in front of our friends and family.”
MK: “This FD became really special to me over this last year.… pic.twitter.com/nha9a5dMym
その後、超ハイレベル対決の男子FSがスタートし、10位通過の三浦佳生選手は「進撃の巨人」の曲に乗り滑り出しますが、序盤のジャンプで転倒が…。それでも中盤から調子を取り戻し総合254.72点とすると、最終8位と順位を上げますが悔しい表情となっていました。
Kao Miura 三浦 佳生 🇯🇵 169.72 / 254.72
— Golden Skate (@goldenskate) 2024年3月24日
“There isn't much to say about today's free program. After reflecting on my short program, I realized I should have given it my all in today's free program, but unfortunately, I didn't achieve the result I had hoped for. I feel bad for… pic.twitter.com/xItoyTKPSj
最終グループはSP100点越えが3選手という中、3連覇を目指しSP首位通過となっていた宇野昌磨選手が、2選手を残し22番滑走に登場。プレッシャーのかかる中、絶対王者のオーラを纏い滑り出しますが、冒頭の4回転トウループで転倒があると続くジャンプもミスが…。
その後は圧巻の表現力で観ている方々を魅了し、最後は美しいスピンでフィニッシュすると、思わず笑みが溢れた宇野選手。大歓声を受け手を振り応える姿も見られ、ステファンコーチとハグをすると、総合280.85点でこの時点で2位となり残り2選手の演技を待ちます。
Shoma Uno 宇野 昌磨 🇯🇵 173.13 / 280.85
— Golden Skate (@goldenskate) 2024年3月24日
“I was satisfied with my training coming into this event and satisfied with my SP. It would have been nice if the event would have ended after the SP then I would be fully satisfied. I wish I would have made Stéphane happy today.
I didn’t… pic.twitter.com/7msFYUCwPP
この直後の23番滑走には鍵山優真選手が登場し、冒頭の4回転サルコウを完璧に決めると、その後も絶品の4回転ジャンプを次々と着氷させます。その後も、今シーズン覚醒した鍵山選手の勢いはますます増すばかりかと思われた中盤、誰もが予想しないまさかの転倒が…。
この出来事に会場からは悲鳴にも似た声援が送られ、終盤には曲に合わせた大きな手拍子で、一体となった雰囲気のまま力強くフィニッシュすると、リンクに倒れ込んだ鍵山選手。総合309.65点でこの時点の首位となりますが、マリニン選手が333.76点を叩き出し優勝…。
Carolina Kostner, coach to world silver medalist Yuma Kagiyama 🇯🇵 post free skate:
— Golden Skate (@goldenskate) 2024年3月24日
I'm very, very proud of him, just thinking of what happened from last year to this year. I remember last year, he had to sit out on his home worlds and dealing with injuries and dealing with… pic.twitter.com/W9quAx5GNi
その後の表彰式では、笑顔を見せてくれていた鍵山選手。この様子をご覧になっていた方々からは、宇野選手の競技継続を求める声や、鍵山選手の頑張りを称える声が相次いでいました。