パリオリンピック出場に向け、アジア2次予選に臨んでいる池田太監督率いるサッカー女子日本代表・なでしこジャパン。2戦目のウズベキスタン戦での戦術について、選手たちがその心の内を明かしてくれると、ファンの方々から理解の声が続々と寄せられています。
今予選において、初戦のインド戦では7-0で日本が快勝したものの、続くウズベキスタン戦では、レギュレーションの問題により強豪オーストラリアと対戦することを避けるためか、全力を出さず、ボールをキープしながら点を取られないように立ち回ったことに非難の声も…。
特に、この試合ぶりによって大きく影響を受けるであろう中国のメディアは猛反発。
「まるで八百長のようなサッカーだ!」
「サッカーというスポーツを完全に汚している!」
などといった強い口調で、なでしこジャパンの試合展開について批評しているのです。
この試合について、キャプテンの熊谷紗希選手は
「パリオリンピックに行くための一つの戦い方で、選手たちはチームのためにできることをやったに尽きます。
ただ、せっかくのテレビ放送がある中で、ファンの方々に魅せられる試合ではなかったことは自覚しています。
ここがチャンスだと思って戦っていた選手ももちろんいて、経験ある自分ですらフラストレーションの溜まる試合でした」
と明かし、さらに池田監督の
「こういう戦い方をさせていることをすまないと思う…責任は俺が負う」
と選手たちに伝えたことを悔しそうに語ったそうです。
それでも、熊谷選手は
「今回パリに行くための一戦で、これも一つの経験だと思って悲観的にならず次につなげたいです。
パリオリンピックの出場権を得られれば、応援してもらえる場も増えます。
ベトナム戦は点を取りたくて、攻撃したくて飢えてる選手ばかりなので、その想いが爆発すると思います!」
と語ってくれたそうです。
当然選手たちや監督の耳にもこの非難の声は届いていると思いますが、オリンピック出場という本質を見失わずに、辛いミッションをこなしてくれた選手たちを擁護する声も数多く上がっています。
また、中国をはじめ海外メディアの非難の声に対して
「自国の選手たちが頑張ればいいだけの話だ!」
「日本はルールの上で戦っている!
問題は日本代表ではないのだから…」
とその国や地域のファンから、そのセリフを吐く前に自分たちの実力をつけることを非難する声も…。
2枚しかないアジア枠を巡り、2位の最上位国がどのグループから出るかによっても組み合わせが変わるのですが、この苦しいミッションをこなした日本はグループCを首位で通過し、オーストラリアと当たらないばかりか、最終予選の移動や寒暖差を避けることができそうです。
日本はベトナムとの最終戦を、日本時間11月1日19時から控えていますが、この日にアジア2次予選が一斉に行なわれるため、それらの試合後に今後の予定など全てが出揃うこととなります。