アメリカ・コロラドスプリングスの高地で、熱戦が繰り広げられている四大陸選手権2023。
男女シングルでは、次々と演技後に倒れ込む選手がいる中、千葉百音選手や三浦佳生選手らがメダルを獲得するなど、日本の若き力の躍動に歓喜と期待の声が寄せられています。
11日に行なわれていた女子シングルでは、10位通過の吉田陽菜選手がトリプルアクセルが決まらずも、ステップやスピンで全てレベル4という素晴らしい演技を披露し、最終8位。
8位通過の渡辺倫果選手は、トリプルアクセルを見事決め、5位まで順位を上げる好演を披露。
そして、7位通過となっていた千葉選手が、高地という過酷な条件を一切感じさせない、ほぼ完璧な演技で、フリーのみだと2位となる好演を披露。
総合204.98点という自身も驚きの点数で、見事銅メダルを獲得するという大逆転劇を見せてくれていました。
また、りくりゅうペアの圧巻の優勝などを間近で見るなど、奮起していた男子シングルの日本勢。
ショートプログラム10位通過の島田高志郎選手は、素晴らしい演技力で魅せるも、ジャンプで精度を欠き、総合217.85点となり、悔しさの残る11位となっていました。
そして、6位通過となっていた佐藤駿選手は「表彰台に上れるように…」と静かに奮起。
「レッド・バイオリン」のリズムに乗り、冒頭の4回転ルッツを決めると、連続ジャンプなどを次々と決めるなど、高地という環境を感じさせない完璧な演技を披露。
フィニッシュ後は喜びを表現するかのように手を突き上げましたが、高地という過酷な中での緊張の演技ということもあり、疲労で氷に膝をついていた佐藤選手。
しかし、この見事な演技で178.33点をマークし、総合259.14点で3位となっていました。
そして、首位通過として最終滑走に登場した三浦選手は、これまでも世界の方々を魅了してきた「美女と野獣」を緊張の中披露。
それでも冒頭の連続ジャンプを決めると、その後のジャンプを確実に決める勝負強さと冷静さを見せた三浦選手。
中盤の表現力の高さもさることながら、最後まで疲れを感じさせない見事な3回転ループなどを見せると、そのままの勢いで力強くフィニッシュ。
自身も「よっしゃー!」と叫ぶこの演技で、189.63点を獲得した三浦選手は、驚きの総合281.53点で見事優勝となっていました。
千葉選手は、自身の自己ベストを更新しての銅メダル獲得。
そして、三浦選手は2017年大会のネイサン・チェン選手の記録を抜く、大会史上最年少優勝を更新しての優勝に、ファンの方々からは、「日本フィギュア界は明るい!」との声も寄せられていました。
男女ともに表彰式では、素敵な笑顔を見せてくれていた日本勢の皆さん。
昨年大会の三原舞依選手やかなだいカップルらに続く、大きな感動を今大会も見せてくれていました。