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「えっ‼︎まだ世界ランク1位?」りくりゅうの8試合(4115ポイント分)の魅力をギュッと凝縮❤︎

 

木原龍一選手のケガのため、今シーズンのGP大会は残念ながら2試合とも欠場となっているりくりゅうペア…。GPシリーズも後半戦を迎えようとする時期にもかかわらず、3シーズンの成績で集計されるペアのISU世界ランク首位となっており、その魅惑の演技をまとめました。

 

 

 

日本フィギュア界において、これまで脚光を浴びてこなかったペアという競技でその魅力を存分に見せつけ、今や世界チャンピオンにまで登り詰めているりくりゅう。2023年11月9日現在でも世界ランク1位となっており、そのポイントを獲得した演技をまとめてみました。

https://results.isu.org/ws/ws/wspairs.htm

 

コロナ禍からようやく競技会が戻ってきた2021-2022シーズンの2人のプログラムは「ハレルヤ」と「Woman」。オリンピックシーズンとなっており、ここで2人を知ったというファンの方々も多いと思いますが、この時点で2人はペア結成3シーズン目となっていました。

 

 

シーズン初戦はオータムクラシックショートプログラムでは、ツイストやサイドバイサイドなど完璧に決めた2人に、解説のメーガンコーチも「彼らは先週カナダに戻ったばかり。日本でオンライン指導で頑張ってきたけど見事にやり遂げた!」と絶賛し、72.32点で首位に。

 

最終滑走で登場したフリーでも、若干のミスはありながらも、それを感じさせないほどの力強いリフトやスロージャンプなどでレベル4を獲得し、観ている方々を魅了。この演技で、総合204.06点の高得点で国際大会初優勝を果たした2人は、ここから一気に加速。

 

CSの優勝も、「まだまだ名前を売っていかないといけない…」と意気込む2人はスケートアメリカに参戦。ここでもショートプログラムは高さのあるツイストやスロージャンプ、そして何より楽しそうに滑る2人の笑顔で魅了し、72.63点で3位と好発進し挑んだフリー。

 

しかし、フリーではスロージャンプで三浦璃来選手が転倒しフェンスに激突…。右膝から出血があるも集中していた2人は、最後まで笑顔を絶やさず見事フィニッシュ。このミスがありながらもその他で得点を稼ぎ、自己ベスト更新となる208.20点で銀メダルを獲得していました。

 

高得点を出し続ける2人は、GPシリーズ2戦目となるNHK杯でも躍動。日本のファンの方々が見守る中、ショートプログラムでは息の合ったスケーティングで会場の視線を釘付けにすると、アクロバティックな技の連発でまたも自己ベストを上回る73.98点に会場は総スタオベ。

 

そしてフリーも、ジャンプの着氷の際にお手つきなど小さなミスはあったものの、ここでもやはり息の合った滑りと笑顔で魅了。総合209.42点と自己ベストを更新し銅メダルを獲得も、大阪開催のファイナルには一歩及ばず、悔しさを語ってくれていました。

 

そんな2人の注目度が一気に上がったのが北京冬季オリンピック団体戦の演技やリンクサイドでの光景が脚光を浴び、団体戦での活躍とともに個人戦にも注目が集まると、日本人ペアとして初入賞となる史上最高順位の7位となり、記録にも記憶にも残る演技となりました。

 

そんな2人は世界選手権でも大活躍。日本ペア史上最高となる銀メダル獲得という快挙に喜ぶも、フリーでミスが相次いだことから悔しさを口にしていた2人。そんな嬉しさも悔しさも味わったシーズンの経験やポイントが、今の2人を支えてくれているのでしょう。

 

そして2022-2023シーズン。「You’ll Never Walk Alone」と「Two」という2人にとって最強のプログラムを手に入れ挑もうとした矢先、アイスショーで三浦選手が肩を負傷し、トレーニングが十分にできない状態に…。この時点でこのシーズンは絶望的とみられていました。

 

アクシデントにより調整が遅れたということで、これまでのようにCSへの出場はなかったりくりゅう。しかし、2人での通し演技がわずか数回という状態で挑んだスケートカナダショートプログラムで、まさかのGOE(出来栄え点)の得点を伸ばし、73.39点を獲得。

 

すると、フリーでも冒頭の絶品のツイストリフトで魅せると、安定感抜群のリフトや切れのあるデススパイラルなどで総合212.02点と自己ベストを更新。これにより日本ペア初となるグランプリ大会優勝となり、三浦選手を表彰台にリフトする名場面が生まれていました。

 

三浦選手のケガや練習不足を感じさせない2人は、続くNHK杯でもその魅力を爆発。「もうこれ以上のショートプログラムは…」と思われていたところからも、自己最高を更新する78.25点をマークし、圧巻の首位発進となるとファンの方々からも期待が高まったフリー。

 

「フリーは大好きな曲なので新しい私たちをお伝えできれば…」と三浦選手が語る通り、細かなミスはあったもののフリーでも1位となり、総合216.16点とまたも自己最高を記録。これでファイナル進出を決めた他、『セーフポーズ』や『母国ぶらんくり』などの名シーンも爆誕

 

そんなGPファイナルでもショートプログラムで首位となると、フリーでもミスがありながらも表彰台の頂点に…。さらに約1800mという標高の高いコロラドを会場にした四大陸選手権でも苦しみながらも優勝し、日本人ペアでの史上初優勝を飾ってくれていました。

 

そしてシーズンの締めくくりとなる世界選手権は、4年ぶりの日本開催。多くのりくりゅうファンの方々が見守る中、首位となる素晴らしい演技を披露し笑顔でキスクラに戻った2人なのですが、全体への点数が公表される前に三浦選手が大はしゃぎして大きな話題に…。

 

そしてフリーではミスが出たものの、自己ベストを更新する総合222.16点で世界選手権初優勝。ショートプログラムとは一転、体を寄せ合い涙を流しながら喜び、主要国際大会全てを優勝する快挙で、日本勢初となる年間グランドスラムまでも成し遂げていました。

 

そんな快挙連発となりながらも、「まだまだ上に…」と向上心を絶やさない2人の今シーズン。「I Put A Spell On You」から試行錯誤して変更された「Dare You to Move」と「Une chance qu'on s'a」という新しいプログラムで、新シーズンに挑むはずでした。

 

競技会でただ1度だけ「I Put A Spell On You」が披露されたオータムクラシック2023。この時すでに木原選手には腰に違和感があったのか、それとも自分たちのスタイルにこのプログラムが合わなかったのか、笑顔が少なめのショートプログラムは59.13点でフリーに…。

 

そしてオフ期間にアイスショーやメディア出演など多忙を極めた2人は、フリーでも衣装が間に合っていなかったのか、急遽三浦選手は過去の衣装を身に付け登場し、転倒などミスはあったものの、収穫を得たような笑顔で銀メダルを喜んでいました。

 

その後は、木原選手の腰のケガが公表され欠場が発表。ファンの方々からは寂しさもつぶやかれていますが、北京冬季オリンピック後に「龍一くんが、4年後8年後もずっと組んでいきたいって言ってくれるので、私もついていきます」と三浦選手が語ったり、木原選手も「氷から降りてしまったら少し頼りない部分が多いですが、氷上で三浦さん以上のパートナーはもう絶対もう見つかることはないと分かっているので…」と語ったりしてくれているように、今後も長い競技生活と終わりのない成長を約束してくれている2人。

 

2023年11月9日現在、世界ランクを4115ポイントで首位ペアとなっているりくりゅうペアの挑戦はまだまだ続きますし、今シーズンの大会欠場による悔しさもバネに、きっとこれまで以上の高みを目指し、素敵な演技、そして笑顔を見せてくれることを期待したいですね。

 

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