競技終盤に差し掛かっている四大陸選手権2024。2月3日には男子シングルFSが行なわれ、SP首位通過の鍵山優真選手が、自身も驚きの総合300点越えで優勝を飾ると、佐藤駿選手も昨年大会を超す銀メダル獲得となっており、記録にも記憶にも残る大会となっています。
ここまで千葉百音選手や渡辺倫果選手が表彰台に上がった女子シングル、そして復活の狼煙を上げたりくりゅうペアなど、今大会も大きな注目を集めている日本勢。これに負けてはいられないと、この日の午前中の公式練習では、これまで以上の緊張感で挑んだ男子選手。
そんな緊張高まる中、この日のFSに最初に登場したのはSP4位通過の山本草太選手。冒頭の4回転サルコウは転倒となり、続くジャンプでもお手つきのミスがありましたが、クラシックの音色に乗り滑らかにそして力強いスケーティングで、その後は圧巻の草太ワールドに…。
観ている方々を惹き込む表現力で魅せ、その美しい演技に会場からは大きな拍手が…。全力を出し切った山本選手は、投げ込まれた大きなパンダのぬいぐるみを手にキスクラに向かい、総合263.43点の評価に何度も頷き笑顔を見せると、最終4位となっていました。
Sota Yamamoto 山本 草太 🇯🇵 168.99/263.43
— Golden Skate (@goldenskate) 2024年2月3日
“I’m feeling frustrated. This competition turned out to be just as frustrating as before. My overall performance felt a bit rigid, and I wished I could have expressed myself more. It’s disappointing. I aim to reset these emotions and give… pic.twitter.com/TQ2tCoGzgq
続いて2位通過となっていた佐藤選手が、ヴィヴァルディの「四季」を熱演。完璧な4回転ルッツでスタートすると、続くコンボなども次々と成功させ、季節の移ろいを感じさせるような、軽やかかつ大胆なスケーティングと、美しすぎる所作で視線を釘付けに…。
仙台出身として、前日優勝を飾っていた千葉選手に負けじと奮起したこともあったのでしょうか、ミスを最小限に留めた演技のフィニッシュに笑顔はありませんでしたが、この演技に175.39点が与えられ、総合274.59点となったことに納得の表情で2位となっていました。
そしてSPで圧巻の演技を披露し、見事100点越えで首位通過となっていた鍵山選手は、FSでもその力を存分に披露。冒頭の4回転サルコウで高い加点を引き出すと、続くジャンプでミスがありましたが、それを感じさせない流れるようなスケーティングと表現で魅了。
今シーズン磨いてきた表現力は、シーズン終盤に差し掛かりますます円熟すると、それに合わせるかのようにステップやスピンの精度も向上し、その全力の演技に思わず倒れ込んだ鍵山選手。この演技で総合307.58点となると驚き、見事優勝を飾ってくれていました。
その後の表彰式では、落ち着きを見せる佐藤選手に対し、しきりにメダルの裏表を確認する鍵山選手でしたが、国旗掲揚に感無量の表情も…。しかし、写真撮影で3選手が中央に寄ると、3位のチャ・ジュンファン選手の背の高さに思わず笑みをこぼしていました。
ファンの方々からは、
「草太くんの成長を感じたエクソジェネシスだった❤︎」
「優真くん、駿くんおめでとう♪
歴史に残るレベルの素敵な演技でしたよ!」
などの称賛の声が続々と寄せられています。